慢性的なニキビ・炎症の改善ケア。特に背中ニキビや吹き出物のケアは、ご自身では難しいものです。【acne=アクネ菌】アクネ菌という細菌がニキビの原因となることは知られていますが、アクネ菌はニキビが発症しやすい人にだけ存在するというわけではなく、人の肌には常在菌(肌のバランスをコントロールし、正常に保つために必要な菌)と呼ばれる細菌が存在し、アクネ菌もそのひとつで、どんな人の皮膚にも存在しています。ではなぜ、そのアクネ菌がニキビの原因と言われるかと言うと、アクネ菌は皮脂を非常に好む細菌なので、主に皮脂分泌量が多い部位、顔・背中・胸に多く住み着いています。そのため、これらの部位にニキビが出来やすいとされるのは、皮脂分泌量とアクネ菌が大きく関係しているためと考えられています。
思春期ニキビ
男女問わず9~18歳頃に子供の体から大人の体へと変わる「第二次性徴」によってホルモンの働きが活発化するため、皮脂の分泌量が必要以上に増え始めます。すると皮脂や汚れがうまく排出されなくなり、次第に毛穴が詰まり出します。これが思春期ニキビの始まりですが、常在菌のひとつであるアクネ菌は、皮脂を好み酸素を嫌う性質をもった細菌のため、皮脂や汚れで詰まった毛穴はアクネ菌にとって格好の住処となり、アクネ菌の増殖を促し活動が活発化します。さらに思春期の頃は変則的な生活をしてしまいがちで、ファーストフードやコンビニでの買い食いによる偏食、テスト前に夜遅くまで勉強する、部活などで毎日忙しい時間を迫られるなど生活のリズム等の乱れやストレスもニキビの原因になってしまいます。
大人(アダルト)ニキビ
成人になり社会人になっても出来続けるニキビのことで、原因は仕事上のストレスや食生活など生活スタイルの変化や、メイクによる化粧ざ瘡、乾燥に起因していることがあり、思春期ニキビと比べて治りづらく厄介で大人ニキビに悩む方は多いのです。ストレスを感じるとストレスに対抗するためにニキビの原因となるアンドロゲン(男性ホルモン)が多く分泌されるようになるので、ホルモンバランスの変化から皮脂の量も多くなりニキビの原因となってしまいます。また、乾燥は逆に肌に潤いがなくなり表皮のターンーオーバーが乱れ、角質が厚くなることで毛穴を塞ぎニキビになります。
背中ニキビ
大人ニキビの一つで、顔にできるニキビと同じく、食生活やストレスなどの原因が重なって生じている可能性が高く、自分の手の届かないところにもできるため、ご自身だけでは対処しづらいものです。清潔でない手で触ったり、放置すればどんどん症状が悪化するので、すぐに対処する事をお勧めします。仰向けに寝ている人は寝汗が原因になったり、肌に合わない洗濯洗剤や柔軟剤、お風呂から上がった後、髪が乾くまでにシャンプーやトリートメントが付着し、毛穴を塞いでしまうことも原因になります。背中は皮脂腺が多い場所ですので、皮脂が多く分泌され、その影響でアクネ菌が増殖しやすい環境となっています。
その他
内臓不調や便秘もニキビの原因と考えられます。また、“毛穴の詰まり”は全てのニキビの原因になりますので、毛穴のケアは常に心がけましょう。